「美作檜の家」とは
郷土岡山の「美作檜」を使用して岡山の住宅会社「両備住宅」が岡山の「機構風土」に適合させて岡山の人に提供する「住まい」です。

今住まいに求められるもの
住まいに求められるニーズも時代とともに変化しております。阪神淡路大震災直後は耐震性能に大きな興味が寄せられ、政府も住宅の耐震性・耐久性に対する基準の見直しを行いました。住宅会社各社も指針に沿って性能向上を終えております。
最近ではエコロジー対策や室内環境への配慮が求められております。
皆様も既にご存知のように、建材やクロスの糊に含まれているホルムアルデヒドが主因のシックハウス症候群が非常に問題となりました。それを受けて、建築基準法も平成15年7月に改訂施行されております。こうした問題は私たちの一番身近なことでもあり、関心の高さもうなずけます。
現代生活では私たちの身の回りの物が自然の有機質の物から、化学合成された無機質の物へと次第に替わってきております。それに比例して色々な問題が生じてきています。一番長い時間を過す住まいには、やはり自然の素材が適材ではないでしょうか。また、生活の中で自然の素材が持つ「やさしさ・なごみ」も自然素材の貴重な要素でしょう。
美作檜とは

中国地方のほぼ真ん中に位置する美作地区は、日本でも有数の檜の産地です。
標高千メートル級の山々が連るなだらかな中国山地の南斜面に位置しており、程よい降水量と適度に厳しい自然環境は良質の木材を産出する母体となっております。
平成四年には、この良質な木材を背景として、日本でもトップクラスの製材業者が、林業部門において農林水産省が主催する農林水産祭で天皇賞を受賞しております。この製材業者は建材の品質を左右する木の乾燥技術に優れ、岡山県北の林産業界の向上に努めるとともに、美作産材の名声を高めたことが評価されたものです。
両備木造住宅「美作檜の家」は、この製材業者を中心に「県森連」の協力で、良質かつ乾燥した美作檜をふんだんに使用しております。
県森連(岡山県森林組合連合会)
岡山県の森林組合36団体を束ねる半官半民の組織が「県森連」です。
森林組合は個人の山林管理から、伐採・育成の指導等を業務としております。
県森連は、これらの森林組合を束ね、指導・育成を図る立場で、県産材の利用促進を積極的に働きかけておりますが、現状では残念ながら多くの美作材は県外に出荷され、県内での利用はあまり伸びておりません。
「美作檜の家」では、県森連の趣旨である県産材の積極的な普及活動に協力する立場として、県北製材メーカー数社より良質の檜材を県森連の協力で提供していただきます。もちろん、流通経路が短縮される面でも安価に提供できるようになりました。
木造住宅では健康・快適であるとともに地球環境でも優等生

現在世界中で地球環境の危機が叫ばれ、緑の大切さとエコロジーを意識した暮らし方が求められております。そうした中で、森林の伐採に繋がる木造住宅を問題視する声がありますが、実際はどうなのでしょう。
「木の家を建てることは、森林を守ることにつながり、地球環境にも貢献することになるのです。もちろん、その家を大切に長持ちさせることが大切ですが」と話されるのは、東京大学農学部の有馬先生。
木や植物は、葉から炭酸ガスを吸収し、根からは水分を吸収、太陽エネルギーによって成長しています。つまり木材とは、炭酸ガスを炭化化合物として固定化した物と言えるのです。地球温暖化現象での大きな原因の一つでもある炭酸ガスを吸収し、固定化することで、炭酸ガスを減らしているのです。
ところが、成熟した森には、このような大気の浄化作用はあまり期待できません。老木には、もはや炭酸ガスを吸収・固定化する力がなくなり、むしろ炭酸ガスを放出する側になるとも言われています。
つまり、森林全体の大気浄化作用を維持するためには、新たに若い木を育てるとともに、森の成長量に見合う程度の成長木を伐採し、材料として利用することが必要なのです。やみくもに「木を伐採するな」というのは、私たちの生活に必要な資源の問題を無視したことであり、森林を活性化させ、大気中の炭酸ガスを減らすためにも、木材資源を積極的に活用すべきなのです。
森林の活性化は、炭酸ガスの減少だけではなく、私たちの生活に深い係りがあります。
河川を経て海に通じる水の問題です。瀬戸内海の赤潮の発生、河川の水質悪化等々。この問題の基を辿ってゆくと、森林の荒廃という現状にたどり着くのです。
外材に押されて、日本の木材消費量が落ち込んだため、せっかく植林された森が手入れされないまま放置されているのです。私たちの県北でもこの現象を見ることができます。山登りをされる方なら経験があるでしょう。
郷土岡山の「美作檜」を使用して建築される「美作檜の家」は檜の耐久性を十分に生かした住まいで、住まいを長持ちさせるだけでなく、こうした問題にも貢献していることにもなります。
郷土の檜が良いのは
ご存知のように、木には成長に応じて年輪が増えて太く大きくなってゆきます。暖かいところで成長した木の年輪は間隔が大きく、寒いところで成長した木の年輪は狭く密になっています。一般的にはこの年輪の密度が強度と比例しております。しかし木の大きな特徴である調湿機能の面では反比例となります。 郷土の木は育った気候風土が似通っており、調湿機能の面では一番適しています。昔から「地の木材で家を建てるのが一番」と言われているのはこのためです。
檜の強度
法隆寺の再建で知られている西岡常一棟梁の「木は二度生きる」という言葉は有名ですが、千葉工業大学の小原二郎教授がそれを研究の中で立証しています。
檜の強度は伐採された時より、年を経ると共に上昇し約二百年後には最大30%程度強度が増します。その後徐々に低下し、伐採時の強度になるには千年ぐらいかかります。
現在私たちの文明を支える材料、たとえば鉄やコンクリートなどは、古くなるほど弱くなりますが、檜はこの点では大きく異なります。しかし、いきなり法隆寺の話では特別な建物と思われるでしょうが、正倉院ではどうでしょう。
この建物に使われている材は特別大きな物ではありませんが千年以上持ち堪えております。しかもその中には世界に誇る我国の至宝が収められているのです。石のような堅固な建物でなく、あえて木造の建物にしているこの事実は何を示しているでしょう。
日本のような高温多湿な気候では、火災や賊の侵略より財宝が腐敗で痛むことを最も恐れたのです。そこで、これに耐えられる建物として木が使われたのです。
檜は強度の面だけではなく、快適な生活環境を作り出す事においても優れた材料なのです。
檜が昔から建築用材として大事にされてきたのには、それなりのきちんとした理由があります。また、地物と呼ばれて内地産が喜ばれるのにもやはり理由があるのです。
木材の調湿機能
木が呼吸することは良く知られています。調湿機能を持っているため、周囲の湿度が高くなると湿気を吸収し、乾燥すると放出します。このため木造の住まいは、わが国のような雨が多く、湿気の多い地域では快適な環境を保つ上で最適な材料といえます。
木材は通常大気中で100g当り10から20gの水分と結び付き、大気の乾湿に応じて吸湿または放湿します。これを住宅に使用している檜(3寸5分角) で換算すると、柱1本当り1.3リットルから2.6リットルの調湿機能を持っていることになります。
このため木造住宅では結露が起こりにくいのです。
檜の成分
昔から人々はそれぞれの木に抗菌作用があることを体験的に知っていたようです。皆様も「フィトンチッド」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、これは樹木の発散する芳香のことです。
このフィトンチッドは植物が微生物から身を守るため、進化の過程でつくり上げてきたものだと考えられています。
ちなみにフィトンは「植物」の意味で、チッドは「殺す能力」を意味しています。そのフィトンチッドは樹木により異なりますが、さまざまな殺菌作用の存在が多くの学者の研究で明らかになっております。
腐朽菌に作用するもの、鎮静効果があるもの等、様々に私たちの身の回りで活用されてきており、適材適所と昔から言われてきたのにはこうした意味合いもあったようです。
木造住宅では長生きできる
島根大学の中尾教授の調査では、図のようなデーターもあります。直接の因果関係は証明できませんが、少し気になるデーターです。
長生きできる!?木造住宅
島根大学の中尾教授の調査によると、鉄筋コンクリート造住宅での死亡年齢の平均が52.4歳であったのに対して、木造住宅の方が老人が居住していた率が高いので、両住宅を考慮しても、木造住宅の方が長生きするという結果になっています。一般に寿命は、平均温度の影響が大きいと言われますが、この影響が少ないと思われる西日本の女子についても、木造率(住宅に占める木造住宅の割合)が高いほど平均寿命も高いという結果もでています。木造住宅との直接の因果関係は証明されていませんが、少し気になるデータといえます。
木造住宅は断熱性能でも優等生
木材の熱伝導率はコンクリートの2分の1~10分の1で、熱伝導率の小さい材料ほど暖かく、大きな材料ほど冷たく感じます。
普通、室温は皮膚の温度より低いので、室内の床材に触れたとき触れた面より熱が逃げていきます。このとき、熱伝導率が小さい木では熱が逃げにくく暖かく感じ、金属や石材のように熱伝導率が大きいものでは冷たく感じます。マッチの軸に木が使われておるのもそのためで、軸が短くなって火が手元にくるまで持っていられます。
住まいに於いても、木造住宅は断熱性能に於いて優れております。鉄骨造ではいくら断熱材を壁天井に充填しても、鉄骨部分が熱橋・冷橋となり、熱を逃がしてしまいます。木造住宅では、柱は木ですので優れた断熱性を発揮してこのような現象は起こりません。
【木造】木造住宅は木を使います。木は熱を逃がしません。最も冷えているのは18度(図1)
【軽量鉄骨造】構造材の軽量鉄骨は鉄を使います。鉄は熱を逃がします。最も冷えているのは14度(図2)です。
そこには水滴が付いて結露したカビが繁えます。カビは高齢者・赤ちゃんの健康に悪影響をあたえます。
衝撃吸収性、吸音性にも優れた材料
人が床の上を歩くときの床の固さ、これは人の身体だけでなく、安全性にも関ることです。
石やコンクリートのような硬い床材は歩くとき衝撃の全てを足に受けることになり、逆に極端に厚いジュウタンのようなやわらかい材料では力が吸収され、足に力を入れなければならないので、やはり歩きにくく疲れます。心地よく歩くには適度にショックを吸収してくれる材料が必要ですが、木材はその点でぴったりなのです。
力の吸収だけでなく、音の吸収性でも木は優れております。
物を叩いたときの響きは、その物の材質の違いによるものです。粘弾性的な材料は振動や衝撃などを適度に吸収するため、床や道具の柄などの人が直接触れる個所に使用する材料として適しているほか、楽器・音響材料、壁面のような音を適度に吸収して、反響を抑える材料としても貴重です。
木の気になる点は
住宅の材料として最適なはずの木材も中には反ったり、ねじれたり、割れたりするものがあります。
これは木材に含まれている水分が主な原因、水分を吸収すると膨張し、乾燥すると収縮します。伐採したばかりの木には全体にたっぷりと水分を含んでいます。その水分は時とともに蒸発していきますが、木の繊維方向によって収縮の割合が異なるため木材が変形するのです。
この変形が住まいに影響を及ぼすと大変ですので、両備木造住宅「美作檜の家」では、柱・梁・桁といった構造材には全て乾燥材を使用しております。
しかしながら、無垢の木を使用している限り、木材の調湿作用で説明したように、湿気を吸収したり放出したりする性質で、部屋の調湿を行ってくれることは、反面木材の変形を起こすことでもあります。
乾燥材を使用している限り大きな狂いは起こりませんが、些細な変形は木が私たちの快適な環境創りに働いてくれていると思わなければなりません。
気候風土との共生、世界中同じ住まいでよいのでしょうか
「住まい」とは「まず気候風土があり、それに長い生活体験が加わって生れてきた文化の産物」と言われています。 その証拠にこの地球上、各地域で色々な文化が発生していますが、それぞれ異なった住まいが発展構築されてきました。その大きな要因は気候風土の違いにあったことは言うまでもありません。
しかしながら、最近では住まいの本来の機能が脇に置かれて、外観・デザイン・設備機器といった面の比重が大きくなっております。環境・気候風土を無視した住まいでは、自然の力に機械で対抗することとなります。その結果、数々の現代病(クーラー病・低体温児・自律神経失調症・小児喘息・アトピー等々)の増加といった形で自然にしっぺ返しをされているとも言えます。
確かに外観・デザインも大事ですが、地球環境がいろいろ取り沙汰されている現在、小手先の対応でなく根源的な問題として健康・安らぎとともに考えたいものです。
両備木造住宅「美作檜の家」
「美作檜の家」とは、郷土中国山地の美作檜を全ての柱に使用して、岡山の両備グループの一員である両備住宅が、岡山の気候風土に適合させて、岡山の人に提供する、健康と・やすらぎのある住まいのことです。
「美作檜の家」には大きく大別して二つのグループがあります。
一つは、コンセプトに基づいて開発された企画住宅「かーむ」と「カスタム」です。いずれもコストパフォーマンスと品質に優れた、これからの時代に応える住まいです。
今ひとつは、フリープランで、お住まいになる方のご予算、ご要望に応じて自由に間取りから設備、仕様材までを選択していただく住まいです。
いずれの住まいも、美作檜を使用した本格木造注文住宅です。住まい本来の生活空間の提案を盛り込んで、健康とやすらぎの住まいを提供します。
30周年を迎えて住み継がれる住まい
家は今そこに住む人だけのものではありません。親から子へ、子から孫へ世代を越えて住み継がれていくものでしょう。だから、高い耐久性を持ち、機能的にも優れ、また、その街の佇まいにも調和する住まいであることが大切です。
華美に走らず、贅沢に奢らず、何時までも飽きのこない上質の空間がもとめられます。
今住む人に心地よく、世代を重ねて住む人に愛され、住めば住むほど誇りが生れる住まいを、これからも私たち両備住宅は提案していきたいと思います。